はじめに
「サーブ」「フォア」「バック」は卓球における基本技能です。これらの基本技能が一定の水準に達して安定すると、プレーヤーは充実したラリー戦を楽しめるようになります。教育課程において、こうした技能レベルを測定するもっとも効率的な方法は「実技テスト」です。実技テストにより適切な技能評価が行われれば今後の指導展開に有意義な効果を与えます。さて、今回はこの卓球指導における実技テストのお話を致しましょう。
30秒壁打ち
サーブ・フォア・バックの全てに共通するスキルは「ラケット感覚」です。この感覚を測定する為に有効な実技テストが「30秒壁打ち」となります。ネットを張った半面コートの前に壁を作り、壁に向かって30秒間の個人ラリーを行います。ラリーの回数が多いほどラケット感覚が優れているという事になります。同じくラケット感覚を測定するテストとして「ボールつき」のようなシンプルなものも有効です。こちらは1分間に連続して何回ラケットにボールをつく事ができたかで評価を行います。
サービスとレシーブ
サーブとレシーブ(フォア・バック)の技能を測定する方法としては「直径30cmの円内に10本のロングサービスがどれだけ入るか」「半面ごとに9等分したコートを用意し20本のサーブを奥まった位置へどれだけ返せるか」とったものがあります。ここでは相手のコートに入れるのはもちろんの事、どれだけ正確な位置に返せるかという点を重要視します。
下回転対策
下回転(ツッツキ)の掛かったボールへの対抗スキルも測定対象です。下回転ボールを10本打ってもらい、これを学生側は相手コートに印された直径40cmの円の中に入るようリターンをします。この時、リターンはロング打法で行う必要があります。目安としては10本のうち半分が入れば合格点だと言えます。中級者の場合は8本以上の円入りが目安です。この「下回転に対するロング打法のリターン」は実戦でも非常に多く見かけるオーソドックスな戦術です。
まとめ
以上が卓球指導における実技テストのお話でした。適切な技能評価を行い、今後の指導展開に繋げていきましょう。
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