はじめに
「健康の保持増進と体力の向上を図り、楽しく明るい生活を営む態度を育てる」という表現が保健体育科の学習指導要領(小学校)に描かれています。この後者の「楽しく明るい生活を育む態度」に大きくリンクする重要な日常的要素として「性」の教育は欠かせません。しかし、十分な性教育を学生達に与えるというのはなかなか難しいものです。そこで今回は「10年後の生徒にも役立つような性教育」についてのお話を致しましょう。
学術的知識
性教育に必要なものを三つの要素に区分しましょう。最初に必要な要素は「学術的知識」です。学生は性知識に恥ずかしさを覚えてしまいがちで、それによって適切な知識をスムーズに頭に入れにくくなります。その問題点を解決する為には人間の身体の持つ性的成長の知識を「純粋な生物学」として教示する事です。学問研究としての授業は性知識の適切な理解に効果的だと言われています。
公共的教養
次に性教育に必要な要素は「公共的教養」です。性(特に性交渉)は状況によって性病・訴訟・性暴力等々、人間関係と個人生活を決定的に崩壊させるようなリスクをはらんでいます。学生たちがその具体的なリスクの事例(パターン)を理解できれば、そのリスクの予防と回避(治療・司法手続き・行政措置等)を行えます。
個別的節制
その次に性教育に必要な要素は「個別的節制」です。これは先ほどの「学術的知識」と「公共的教養」が上手にマスターできていれば自然と身に付きます。学術的知識によって身体と性の仕組みを知り、公共的教養によって問題の予防と対策について考える事ができれば、自分がどのような距離感で「性」と向き合うべきなのかを理解できるというわけです。
まとめ
以上が10年後の生徒にも役立つような性教育のお話でした。性と適切に付き合い豊かな人生を送りましょう。
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