はじめに
鎌倉幕府の創始者として関東圏出身のイメージが強い「源頼朝」ですが、彼は実は名古屋(尾張国・熱田)の出身です。その地にあるお城「名古屋城」は今川氏・織田氏の那古野城が原型で、そちらで生まれたのが日本統一を果たす事となる天才的異端児「織田信長」となります。織田信長と言えば「楽市楽座」「撰銭令徹底した商業政策を打ち出した政治家としても有名です。その頃から名古屋は独特な商業感覚があるのかもしれません。そんな感覚が現在の学校現場にも反映されています。今回は名古屋人であれば必ず知っている「名古屋嬢とゴールド」の話です。
金塊ステータス
なんのこっちゃという話ですね。これは名古屋に君臨するお嬢様学校「私立・金城学院(中学校・高等学校・大学)」の話なのです。名古屋の女の子は俗に「名古屋嬢(名古屋城との語呂合わせ)」と言われる事があり、彼女たちにとっては金城学院の入学が一種のステータスになり得ます。いつしか名古屋人はそのステータスを「金塊」に見立てて「純金(中学からの入学者)」「18金(高校からの入学者)」「金メッキ(大学からの入学者)」と表現するようになりました。
ランク付け要因
どうして早く入学するほど価値が高いとみなされているのか。それは学校の入りやすさに関係しています。これは全国一般に言える事ですが、私立校の受験は中学がもっとも激戦区となり、その後の高校・大学は次第に入学がしやすくなる傾向にあります。つまりその大激戦を勝ち抜いた子ほど素質が良いと考えられるわけです。また中学入学を果たした彼女たちの場合は早い段階からお嬢様学校の雰囲気に馴染んでいるという経験値がありますから、高いランクが適用されるのです。
どうやって?
どうも生々しい話が続きますが、名古屋では更に「SSK」というステータス表現もあります。造船メーカーの佐世保重工業の事ではありません。お嬢様学校として知られる「椙山女学園(Sugiyama)・愛知淑徳学園(Syukutoku)・金城学院(Kinjyo)」の頭文字を取ったものです。つまり「あの子、いわゆるSSKよ」なんてコソコソ話があったとしたら、その相手はそれなりの知力と財力を持った家庭のお嬢様だという事になるわけです。
まとめ
以上が名古屋の独特な学歴ステータスのお話でした。学歴カーストなんて少々時代遅れのような価値観ですが、それでも未だに肩書きの有効性はある程度は健在。人間というのは纏っている衣装や装飾品に惑わされる悲しい性を持つ生き物なのです。
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