はじめに
工場などから出る排水や排煙などに含まれる有害物質により、周辺の環境が汚染され、私たちの健康に被害が出る場合があります。このように産業活動による多くの人への健康被害のことを公害と呼びます。日本でかつて猛威を奮った公害として、四大公害病というものがあります。新潟水俣病、四日市ぜんそく、富山のイタイイタイ病、熊本の水俣病の4つです。この4つの公害は1950年から1960年頃に起きました。
公害対策として
四大公害の発生を受けて、公害対策の気運が高まってきます。その結果、1967年に公害対策基本法が制定されました。1970年には環境庁が設置されます。1993年には環境基本法が制定され、これによって、公害対策だけではなく、その他の環境問題にも対策をした法律となります。近年問題になったものとしては、ダイオキシンやアスベストといったものがあります。
環境汚染の原因とは?
環境汚染の原因として、昔は公害が主な原因でした。しかし近年では、環境汚染の原因が変化し、大量生産、大量消費、大量廃棄という社会システムと私たちのライフスタイルが環境汚染の原因となってきています。加害者は企業で、被害者は私たちという構図から、私たちが加害者でもあり被害者でもあるという構図に置き換わってきているのです。
環境汚染の加害者と被害者について
例えば、コンビニが環境に与える影響として、CO2排出量の問題があります。コンビニは全国で4万店舗はあると言われています。通産省の商業統計表によりますと、スーパーやコンビニの数は増える一方、青果店や鮮魚店といった専門店の数は減少傾向にあるようです。コンビニ全体のCO2排出量は増加し続けていて、2003年時点で国内のCO2総排出量の0.2%をも占めていることがわかっています。新鮮な商品を補給するためのトラックの運送や廃棄される商品の処理にかかるエネルギーで膨大なCO2を排出していることになります。
まとめ
公害の質が昔と比べると変化してきていることがわかりました。近年では、私たち自身が加害者であり被害者であるという構図に置き換わってきていることもわかりました。コンビニを例に取ると、トラックの運送や廃棄される商品の処理で膨大なCO2を排出していることがわかります。
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