はじめに
運動会や体育大会のパフォーマンスの一部として披露される「組体操」。ハイレベルな技の挑戦からの怪我が重なり、年々取り入れる学校が減ってきているように思いますが、そのルーツはどこから来ているのでしょうか?気になるところをまとめてみました。
「組立体操」と「組体操」
「組立体操」を「組体操」と思っている人が多くいますが、両者は異なる性格をもっている体操としてとらえられています。組体操は動的な運動であるのに対し、組立体操は主に表現的身体活動を目的とした静的な運動です。組立体操はピラミッド・エクササイズやアクロバティック・ジムナスティックスとも呼ばれ、単なる記録の更新や勝敗に一喜一憂するスポーツ領域ではなく、仲間とからだを組み合わせ、あるいは積み上げて造形を作り、美の共同感を味わう体操です。
つまり、段になってタワーやピラミッドのようなものは「組立体操」、1人で行ったり2人以上で数段の組み合せたポーズは「組体操」ということのようですね。これは初耳です。
組体操のルーツとは?
組体操の発祥について調べてみました。
いつから組体操が日本に入ってきた?
色々気になるところがありますが、組体操の歴史について少し触れます。初歩的な組み立て体操が生まれたのは、紀元前2000年。古代エジプト文明の壁画から観察されたのが、はじめかと言われています。19世紀半ばごろから、ドイツで国民の健康と軍事教練を兼ね合同で行なう体操運動が盛んになり、第一次世界大戦を前に欧米諸国にも広まったことから明治初期に日本にも伝播しました。
いつから運動会で披露するようになってきた?
日本の学校に取り入れるようになったのは、1951年度版の中学・高校用指導要領からです。はじめは3段ピラミッドなどの図解が掲載されていましたが、それ以降の記載は無くなっており、運動会や体育大会のパフォーマンスとして取り入れることが中心となりました。正規授業内容外として扱う活動が主となっていますが、動画サイトYOUTUBEに大阪府八尾市立中学校の体育祭で行われた10段ピラミッドが崩れる映像が流れたこともあり、安全面を考慮し廃止が行われる傾向にあります。
現在の様子
▼日本全国すごい運動会〜組体操〜
(https://www.youtube.com/watch?v=RZuz8vcCN2s)
▼こちらは兵庫県。10段ピラミッド!
(https://youtu.be/PEMdfqZFiR0?t=2m1s)
▼京都市立羽束師小学校。その名も「人間おこし」!
(https://youtu.be/UhV37QH1-Qc?t=38s)
さいごに
素晴らしいパフォーマンスから、集中力や忍耐力、チームワークを培える組体操ですが、大きなパフォーマンスをする分、怪我を負う生徒がいるのも事実です。空気圧で怪我防止のために使われるエアーマットなど、チアリーディングの現場でも使われるような練習アイテムを取り入れるのもいいですね。
▲小学校学校の授業でエアートラックを使った様子
(https://www.youtube.com/watch?v=iAW6H-htg_k)
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