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制服の歴史〜ローファーはいつから日本で使われるようになったのか〜

小話
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はじめに

学生の制服の足元にあるのはローファータイプの革靴です。落ち着きと品があると共に歩きやすい靴でもあります。すっかり定番化しているこのローファーですが、考えてみればいつから日本で使われるようになったのでしょうか。今回はこのローファーの歴史について紐解いてみましょう。

イギリス発祥

ローファーという靴が生まれたのは1929年の事。場所はイギリス・ロンドンのワイルドスミス社です。同社はオーダーメイドシューズのメーカーとして有名で、王室・上流階級御用達のお店でした。当時、イギリス王として君臨していたはジョージ四世。贅沢な生活に慣れた文化人で、新しいレジャーやスタイルに強い関心のあった人物です。このジョージ四世が「狩猟の休憩中に履ける気軽な靴を仕立ててくれないか」という要望を出した結果、室内靴としてのスリッポンを制作します。これがローファーの型なのだそうです。(ひとつ、アメリカにいたノルウェー出身の靴職人を発祥とする学説もあります。)

アイビー・ルック

1954年、アメリカのフットボール連盟が結成された時の事です。この連盟に名を連ねている大学は「レンガ調の校舎と生い茂るアイビーのツタ」という共通点がありました。ここから、大学生が好んで着こなしていた「ボタンダウンのシャツに三つボタンのジャケット・細身のコットンパンツ・ローファー」というカジュアル・スタイルが「アイビー・ルック」と呼ばれるようになり、1960年代にこの文化が一気に日本に流入する事となります。「慶応ボーイの若大将・加山雄三」は当時のアイビー・ルックのファッション・アイコンとしてもっとも有名な人物だといえましょう。

学校の制服へ

アイビー・ルックに始まったローファーに対する注目が教育界にも流れ込みます。厳密にいつどこからローファーが学生靴として採用されたのかは分かりませんが、1960年代のアイビー・ルック絶頂期後に徐々に浸透したものと思われます。戦後の復興期と硬派な思想時代を経て安定と躍進の時代に突入した日本では、学生服にも安定感と上品な雰囲気を要求しました。強いイメージの学ランや清楚なセーラー服が洗練されて落ち着きのあるブレザータイプへと移行する中で、靴にもブレザーに見合った落ち着きが求められたというわけです。

まとめ

以上がローファーの歴史のお話でした。イギリス国王のアイデアから生まれた歴史が学生たちの足元で静かにその存在感を示しています。

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