はじめに
実習生の方が中学校で体育授業を行う際、何かと迷ってしまうのが導入部の展開です。第一手を間違えると担当する授業全体があらぬ方向へ向かってしまう可能性がありますから、慎重に計画を練りたいところとなります。今回はそうした中学実習生授業のバスケ導入部に関するお話を致しましょう。
基本的な意識
バスケットボール導入時に基本的な目標意識として持っておきたい点が3つあります。「技能目標をシンプルなものに設定する事」「シンプルな技能を完成させてから負荷を掛ける事」「優先して必要となる技能に時間を割く事」です。中学生時のバスケットボールは相手がいても通じる技能を身に付ける事が最終目標となりますが、導入部では理論的な単独技能を着実に復習・強化する事が求められます。
相手の負荷
上記の通り、導入部ではドリブル、シュート、ディフェンスといった基本技能を着実に付ける事が肝心です。その当初の導入部がクリアした段階で実践的な負荷を導入します。たとえばシュート練習の場合、最初は前に相手を立たせるだけの状態に留め、そのステップを終えた段階で次第にディフェンスの動きを強めるよう指導をします。その負荷を徐々に強め、自然に最終的な「攻防の駆け引き」に繋がるよう意識をします。
少ない人数で
導入部における対人練習は実戦通り(5人制)ではなく少人数(2対2、3対3)で行いましょう。この時、成長期の中学生は各個人ごとにフィジカル能力(身長・体格・筋力等)に大きな差が生じていますから適度なパワーバランスの配分が必要です。学生たちが慣れて来た段階であれば「3対2」「2対1」のような具体的な試合場面を想定した練習を導入しても良いでしょう。
まとめ
以上が中学実習生授業のバスケ導入部に関するお話でした。優先順位の高い基本技能を着実に会得させた後、徐々に負荷を掛けて実践的技能を身に付けさせてあげましょう。
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